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ヌスク

別名・別綴り/ヌスカ
性別/男性
守護都市/


【主な役割】
火と光の神

【神話・資料別エピソード】
ランプで表現される火と光の神。前後に二つの顔を持つ双面の神。エンリルの従神。(ちなみに、エンキの従神も双面神で、イスィムドゥ) 祈祷の際に起こす火の守護者でもあることから、呪術へのかかわりも持つ。エラムには「火の神殿」と呼ばれたヌスクの神殿があったという。火そのものを神格化したギビルはヌスクの息子とされることがある。

●「アトラ・ハシース物語」
ヌスクが活躍する神話として最も知られているのがこれ。古バビロニア時代の伝承であり、アトラ・ハシースとは「最高の賢者」を意味する。なおアトラ・ハシースとは物語の中に登場する信仰深い男で、人類を滅亡させようとするエンリルに抵抗し、人類を助けようとしているエアから、助かるための助言を聞く人物である。
ヌスクはこの物語の中で、エンリルの宰相として序盤に登場する。この神話の中の最高神はエンリルになっており、労働ストを起こした神々がエンリルの館に詰め掛ける。その際、ヌスクはエンリルに対し「何を恐れるのですかご主人様」と鼓舞している。

●シュメールの信仰
エンリルとニンリルの子で、天の宮廷でエンリルの伝令役をつとめる。

●新バビロニア時代の信仰
シリア北部のハランの神殿において、月神シンの息子としてともに祀られていた。
神託を与える神でもあったようだ。

●中期〜新アッシリア時代の信仰
アッシリアには紀元前二千年紀後半(紀元前1500年〜1000年)に導入され、新アッシリア時代には、マルドゥクを吸収した主神アッシュルの神殿内に祀られるようになっていた。

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【参考】

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