北欧神話−Nordiske Myter

サイトTOP2号館TOPコンテンツTOP

用語解説〜神界ニセ組織



神界奥様連合

 この連合は、裁き治める神々の妻、つまり既婚女性神から成る、強力な同盟組織であり、アスガルドの影の権力組織である。
 かつて世界は母系社会であったという。いかな存在もすべて母なる女性の腹のうちから生まれる以上、世界は基本的に女性の支配下にある。主神は男性だが、そんなことはどうでもいい。女というものは狡猾で、矢面に男を立たせて、その裏で安全に実権を握るものなのだから。(※管理人も、生物学上は女です。)

 この連合軍の頂点に立つのは、女神フリッグ。夫が表の頂点を極めているだけに、妻は裏世界の頂点である。至極当然であろう。
 第二番目は独身女性の憧れサーガ。季刊女性誌「レディース・サーガ」の編集を通じて、女性権利の確立と女権復興運動を行っている。合言葉は、「女は、男に頼らなくても生きていける」で、ある。
 三番目はインテリ女性の代名詞、女医エイル。女でありながら博士号と医学免許を持つ彼女は、「独立した女性」のお手本ともいえよう。
 戦闘要員は四番目のゲフィオン。浮気・離婚といった、ドラマティックでロマンスな恋のお手本。4人(?)の子供を持つ肝っ玉母さんであり、かつてデンマーク国王から領土をぶんどった知恵と肝には多大な尊敬が払われている。
 五番目のフッラは、未婚なのであまり目立たない。会議のときはおやつを配ったり、伝言板を回したりしている。

 この連合は、単なる女の集いやサークル活動ではない。
 法律に詳しく離婚調停も行えるヴァールとスェン、恋愛カウンセリングにはロヴンとシェヴン。伝令として女神グナー、交渉役には優雅なスノトラ。さらに、詮索好きで噂話にことかかない団地妻的なヴェルなど、個性的でそれぞれ得意分野を持つ協力な集団である。
 腕っ節は男の神々に負けるが、その結束力とバックについている女性信者の数は男性陣をも圧倒する。
 そう、世の中の半分は、女性なのだ。彼女たちと敵対することは、世界の半分を敵に回すことを意味している。オーディンも、それを知っているから、あまり偉そうには出来ないのだろう。


反オーディン派

 正式名称は「自由民<ボーンディ>主党連合」。決して「自由・民主党」ではない。「自由民・主党」である。切るところを間違えると色々問題があるので、間違えないようにしていただきたい。
 この党は人間保護を最優先政策として打ち出す派閥で、主神・オーディンに反感を持つ神々から成っている。

 神々の議会は二大政党制になっており、親オーディン派と反オーディン派がひそかに対立しあっている状態である。その他にも小政党はあるが、ほとんど表には出てこない。ちなみに、オーディンの兄弟であるヴィーリとヴェーは反オーディン派に属しており、これがオーディンにとっては気に食わない要素の一つである。
 歴史的に見て、反オーディン派のほとんどは、もともと親オーディン派であった、という皮肉な事実がある。オーディンの打ち出した「改革路線」に反発し、離党した議員たちが、現在の反オーディン派を作った。党首が、オーディン氏の長男トール氏であることからも、身内割れの感は否めない。

 トール氏は現在、親オーディン派に属するチュール氏を熱烈に勧誘中であるが、右腕を失ったにもかかわらず、イヌ好きのチュール氏は犬トレーナーとして導いてくれた恩義のあるオーディン党首を裏切れないようだ。
 なお、意外かもしれないが、ロキは中立の無所属議員である。


アスガルド少年探偵団

 「大人はウソツキでわがままだ。」「大人たちには任せておけない。」と、いう、若年層の危機感から発生した
 基本的に、第二世代以降の未成年神族から成る。隊長はトールさん家のウル。副隊長がロキさん家のナリである。その他、主な構成員はモージ、マグニ、ナルヴィ、フノス。子供だけでアスガルド脱出をもくろむも、門番のヘイムダルに阻止され敢え無く失敗に終わった「集団家出事件」も、あった。
 シヴやシギュンはほほえましく見守っており、ときどきお弁当をくれたりするが、トールやフレイヤなどは、自分ところの子供たちがつるむのは、あまり良く思っていないようだ。
 子供たちは「秘密の組織」だと思っているが、実際、大人たちには周知の事実であり、ときどき奥様連合の話題にも上る。


イザヴェル技芸団

 トールが旅した際に目にした東方の島国の「笑い芸能」をモデルに、神界にも笑いが必要だとして創設された。神界にやってきた戦死者たちを、戦いの合間に宴の余興として笑わせることを主な仕事としている。
 ミーミルの首で腹話術に挑むヘーニルや、マジックショーでハトを出さずにカラスを出すオーディンなど、見た目を真似ただけで本質的にズレているわりに、戦士たちにはバカ受け。
 別名「神々のかくし芸塾」。
 上記ふたりの他に、一人ボケ・一人ツッコミが得意なロキの漫才が人気。三人の「トリオ」演目は営業のメインである。

 トール「一気飲みいきます! 体の体積よりたくさん飲んでも大丈夫。酒はどこに消えたかなっ?!」
 チュール「犬に芸させます。お手! おすわり! お回り! 火の輪くぐり!」
 フレイヤ「おどりまーす」

 こうして神々は、日々、戦いには役にたちそうもない芸を磨いて、別の意味で人間の好意を得ようとするのであった…。

※もちろん原典にはありません。ネタですから。


戻る