北欧神話−Nordiske Myter

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オーディンの箴言 121〜140


【121】
オーディン;
ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告をいれよ。いれれば役に立つ。聞けばお前のためになる。友に対しては、決して自分のほうから先に絶交を言い渡すな。胸の思いを晴らせる人がいなければ、心配が胸を喰う。

ロッド;あとくされなく、向こうから別れてくれってカンジですね。

オーディン;男女の仲も、またしかり。

【122】
オーディン;
ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告をいれよ。いれれば役に立つ。聞けばお前のためになる。馬鹿者とは決して言葉を交わすな。

【123】
オーディン;
悪い人間からは決してよい報いを得ることが無いからだ。良い人間なら、お前が人から誉められ、愛されるようにするだろう。

ロッド;分かってますよ(ニコヤカ)。何でロクなこともないのに付き合いしなきゃなんないんですか。言ってわかんない連中には、言葉より拳をくれてやるべきでしょう。

オーディン;…何か、お前がそういう笑顔を見せる時って含みがありそうで怖いんだが。

【124】
オーディン;
胸の思いをのこらず打ち明けるようにすすめる者は友情で結ばれる。だが、いいことばかり口にして、心の変わりやすい者は真の友ではない。

ロッド;じゃあロキは? ロキは?

オーディン;…ちょっとオープンすぎるじゃろう、アレは。

【125】
オーディン;
ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告をいれよ。いれれば役に立つ。聞けばお前のためになる。悪い人間とは三言も話すな。悪い人間ののさばるときには、良い人間はひっこむことが多い。

ロッド;相手があんまりバカなことを言ってると、ツッコミ入れる気も失せることがありますよね。

オーディン;話す価値なし、ってことじゃ。ツッコミ入れてくれるということは、それなりに認めてくれたということ。スナオに受け止めよ。

【126】
オーディン;
ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告をいれよ。いれれば役に立つ。聞けばお前のためになる。自分以外の者のために、靴作りや槍の柄作りにはなるな。靴の出来が悪かったり、柄が曲がっていたりすると、災いが身に及ぶ。

ロッド;自信がないものを他人にあげると不興を買うってことでしょ。自信があったらいいんじゃないですか。

オーディン;いや。もらったもんに文句言う奴もけっこういるからのぉ…。

【127】
オーディン;
ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告をいれよ。いれれば役に立つ。聞けばお前のためになる。どこにおっても災いを知ったら、すぐに声を大にして告げよ。敵にゆとりを与えるな。

ロッド;じゃ、いっきまーす。『キャーー! チカンよーーー!』(がんばって高い声)

オーディン;…叫ぶ前に殴り飛ばしたほうが早い場合も、あるかもしれんなァ…。

【128】
オーディン;
ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告をいれよ。いれれば役に立つ。聞けばお前のためになる。悪を決して喜ぶな。善を得るようにつとめよ。

ロッド;その善悪の判断ってのは、オレが決めてもいいんですか。

オーディン;己の魂を裏切らなければ、それで良い。

【129】
オーディン;
ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告をいれよ。いれれば役に立つ。聞けばお前のためになる。戦にあっては上を向くな。人はお前に魔法をかけて災いを呼ぼうとする。人の子は恐怖に襲われて気が狂ったようになる。

ロッド;上向くと魔法がかかるんですか…? よく分かりません。

オーディン;最初っから頭のネジが一本飛んでるぶん意外と大丈夫かもしれんのぅ。お前の場合。

【130】
オーディン;
ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告をいれよ。いれれば役に立つ。聞けばお前のためになる。良い女と楽しい語らいをして楽しみたかったら、良いことを女に約束して、それを守れ。よいことをしてもらって不満な者はいない。

ロッド;ギブ・アンド・テイク、返報性の法則ですね。

オーディン;ただし、与えたぶんと返ってくるぶんとの価値がつりあうとは限らんのじゃ…。(哀)

【131】
オーディン;
ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告をいれよ。いれれば役に立つ。聞けばお前のためになる。どうか用心されよ。だが、用心しすぎてもいけない。麦酒を飲むとき、他人の女房と一緒にいるとき、第三者と一緒にいるときには、泥棒につけ込まれぬよう特に注意せよ。

ロッド;むしろオレのほうが、連れが席たった隙にラーメンにコショーぶち込むとかしてますが…。

オーディン;あぁ、この忠告、お前の連れのほうにすりゃー良かったわい。

【132】
オーディン;
ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告をいれよ。いれれば役に立つ。聞けばお前のためになる。客や旅人をして嘲笑するな。

ロッド;してません。

オーディン;もちろん、けなすのもイナすのも、いきなり口説くのもダメじゃぞい。

【133】
オーディン;
家の中に坐っている者は、よそから来た人がどんな人か、よく知らぬことが多い。欠点のついてまわらぬほど立派な人はいないし、何の役にも立たぬほど性悪な人もいない。

ロッド;つまり相手のことをよく知ってから判断しろと。

オーディン;そういうことじゃ。戦うも味方にするも、相手を知らずして判断は出来ぬからな。

【134】
オーディン;
ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告をいれよ。いれれば役に立つ。聞けばお前のためになる。老人の語り手を決して馬鹿にするな。老人が語ることはためになることが多い。分別のある言葉は、しばしば、その皮にぶら下がり、皮のそばで揺れ、牛の胃袋の側でよろめている萎びた皮袋(老人の口)から出るものだ。

ロッド;それって、さりげにご老人を馬鹿にしているように思えるのはオレだけなんでしょうか。

オーディン;何を言う。皮の側で揺れてるなんてチャーミングでイカしてて格好いいじゃないか。

【135】
オーディン;
ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告をいれよ。いれれば役に立つ。聞けばお前のためになる。客を嘲笑するな。垣根の外に追い出すな。みじめな人間には親切にせよ。

【136】
オーディン;
だれもが開けるときまわる木は強い。腕輪を与えよ。さもないと、人はお前にありとあらゆる災いを望むだろう。

ロッド;わかってますよ。風聞もそれなりに大切だって。けど、オレは「いい人」だなんて思われなくても構わない。

オーディン;まぁ、お前のようなマヌケ面した奴に本物の悪党はおらんと分かるだろうがな、普通は。

【137】
オーディン;
ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告をいれよ。いれれば役に立つ。聞けばお前のためになる。どこであれ、麦酒を飲むときには土の力を借りよ。土は麦酒に、火は病気に、樫は便秘に、麦の穂は魔法に、広間は不和に、---躁狂病は月に訴えよ----牧草は家畜の病気に、またルーネ文字は災いに、土はリュウマチに対して役に立つ。

ロッド;…。(抗生物質を取り出す)

オーディン;そういう、現代科学を持ち出して古代の知恵に対抗しようとしない。雰囲気壊れるじゃろ。ダメダメ。しまいなさい。

【138】
オーディン;
わしは、風の吹きさらす樹に、九日間の間、槍に傷つき、オーディン、つまりわし自身に我が身を犠牲に捧げて、誰もどんな根から生えているか知らぬ樹に吊り下がったことを覚えている。

ロッド;断食修行ですか…。

【139】
オーディン;
わしはパンも角杯も恵んでもらえず、下を伺った。わしはルーネ文字を読み取り、うめきながら読み取り、それから下へ落ちた。

ロッド;ううっ、なんか受験時代を思い出すなぁソレ…。

【140】
オーディン;
ベストラの父、ベルソルの音に高い息子たちから、わしは九つの魔法の歌を習い、そして、オーズレリルの宝の蜜酒を一飲みした。




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