Menu

カイロ(5) ファラオ村


個人で旅行する人々に、伝えたいことがある。
もしもカイロが旅の出発点であるならば、あるいは終着点であるならば。

 その旅の始めか終わりに、
 このすばらしいアミューズメント施設を
 訪問することを強くお勧めする。


これは本気と書いてマジ。そのあまりのクオリティの高さに、エジプトフリークは鼻血が出ること請け合いだ。

なんといっても、ここは古代エジプトの生活を再現すべく創造されたナイル中洲の村。イシスが幼いホルスを隠した、かの聖なる中州の如く、そこには、古代をナマで再現するキャストと資材が揃っているのだ。


入り口を入ると出迎えてくれるフォラオの像(模造)。
寂れた地方テーマパークの趣に騙されてはいけない。ここはエジプトの首都カイロの中心部。

入り口を入るとみやげ物屋があり、そこで中洲への船を待つ。船は地元民用のアラビア語船と、観光客用の英語船があり、英語船が出発する時間をしばらく待つことに…

そこで発見。

コスプレグッズが販売されている。



かつら、腕輪、王冠、ウアス杖etc、本場だけにシャレにならない。
そう。ここはエジプト版の日光江戸村、東映太秦。ちょんまげ羽織のごとく、ファラオかつらにシースルー上着が、子供用サイズまで揃えて売られているのだ!

↓フルセット装備。
なぜか洋風。

園内には、コスプレで写真が撮れるスタジオセットも。
ここにくれば、あなたもファラオ様・王妃様。思う存分、ハジけるといいよ!



感動と衝撃はさらに続く…。

送迎船のゆく先々で、船から流れるナレーションとともに生身の人が寸劇をやっている。

蓮の池が細かい

川から赤ん坊を拾い上げる王女。召使と兵士の役の人もいい演技です。写真撮り終わるまで待っててくれたりします(笑)
やたら作りこんだセットと盛り上がっているナレーションに、よくわからないままテンションが上がること間違いなし。イヤッホゥー!

あれ。こんなドット作ったよ…

ナマ牛がいる!

ドッ(ry

牛がぐるぐる回って脱穀を再現。すごい、本当にやるかそれを。
ガチョウも羊もいる。右の女の人は落穂拾い。
なんというクオリティ。この人たちは完全に生活してしまっている。

古代のツボつくりを再現するおじさんは、本当に目の前でツボを作ってくれた。それも慣れた手つきで。やばい、おじさん本物だ。ここで働かなくても、普通にツボを作って暮らしていけるんじゃ…

この天頂ハゲのおじさんは、確実にツクールのドットに居た

ここにいる人たちはみんなキャストなので、手を振れば振り替えしてくれたり、カメラを構えるとポーズしてくれたりする。しかしどこかプロの魂と言うべきか、本気で古代人になりきろうとしているので、現代の言葉には応えてくれないのだ。

といいますか、これ、本当にナイル川の中州なんですよ。ド真ん中の中洲にテーマパークを作っちゃって、そこに古代の町並みと生活を再現している。パピルスや葦、ナツメヤシも生だし、動物も人間のキャストも生。屋外だし。

人形やロボットで再現するのではなく、すべて「ナマキャスト」にこだわったところが半端ない。
これはぜひ見ておくべき。



上陸してからも

姫役の人に、わざわざ古代っぽい顔の人を選んでいるあたりが。

室内に無表情な姫様はいるし(壁画になりきっているらしい)

Now making

ミイラ作ってるし(ご丁寧に「死にたて」の死体から始まる)

どーでもよさそうなカゴまで再現

ツタンカーメン墓を実寸代で再現してるし(出土品まで実寸代)…


オールド・カイロの模型から、ナセル大統領の遺品、ナポレオン博物館まであって見所はたくさん。とにかく楽しい。エジプト各地の遺跡や名所案内もあるので、総まとめにもなっている。
それらの遺跡を訪れる前に予習として行くか、訪れた後の復習として行くか。
ここに行かねば遺跡めぐりのシメとしてはよくない! と、わたくしは思うであります。

ジモティーが多くて、観光客が少ないのもねらい目b


▲top