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代表的な「死者の書」一覧


エジプト遺物で「死者の書」と呼ばれているものは、主に新王国時代からプトレマイオス朝時代に故人のミイラとともに埋葬された、死後の世界に至るためのパピルスの呪文集を指す。第二中間期の終わり頃から葬儀用の呪文をパピルスに書いてまとめはじめたものが新王国時代に成立したのだとされるが、使われていた期間は紀元前1500年ごろ〜紀元後(キリスト教化)までと大変幅広い。
呪文のバリエーションは200近く。途中の時代に付け加えられたものもあれば、逆に途中の時代から欠落したと思われるものもある。全体的に、時代が遅くなるにつれ簡素化されていく傾向にある。

時代の幅があることからも察せられるが、一言一句変わらぬものが伝承され続けたわけではない。大筋は一緒なのだが、変更された部分もある。
ここでは、主要な資料となっている「死者の書」の一覧と時代についてリスト化する。「死者の書」について調べる時は、まず、どの死者の書を元にした資料なのかを確認してほしい。
(なお、英訳だと「アニのパピルス」か「ネブセニのパピルス」が出てくることが多い。)


●ナクトのパピルス Papyrus of Nakht

出土地/テーベ
時代/第18王朝
所蔵/大英博物館

●ヌウのパピルス Papyrus of Nu

出土地/テーベ西岸、クルナ村
時代/第18王朝中〜末期
所蔵/大英博物館

●ネブセニのパピルス Papyrus of Nebseni

出土地/メンフィス
時代/第18王朝中〜末期
所蔵/大英博物館

●マイヘルペリのパピルス Papyrus of Maiherpri

出土地/テーベ、王家の谷 KV36
時代/第18王朝 トトメス4世の時代
所蔵/カイロ博物館

●ユヤのパピルス Papyrus of Yuya

出土地/テーベ、王家の谷 KV46
時代/第18王朝 アメンヘテプ3世の時代
所蔵/カイロ博物館

●ケンナのパピルス Papyrus of Qenna

出土地/テーベ
時代/第18王朝末〜第19王朝
所蔵/ライデン国立考古学博物館

●アニのパピルス Papyrus of Ani

出土地/テーベ
時代/第19王朝初頭
所蔵/大英博物館

●フネフェルのパピルス Papyrus of Hunefer

出土地/テーベ
時代/第19王朝 セティ1世の時代
所蔵/大英博物館

●ネフェルレンペトのパピルス Papyrus of Neferrenpet

出土地/テーベ、クルナ村
時代/第19王朝 セティ1世〜ラメセス2世の時代
所蔵/ブリュッセル王立考古学博物館

●アンハイのパピルス Papyrus of Anhai/Anhay

出土地/不明
時代/第20王朝
所蔵/大英博物館

●ピネジェム1世のパピルス Papyrus of Pinedjem I

出土地/テーベ、デイル・エル・バハリ
時代/第21王朝
所蔵/カイロ博物館

●ピネジェム2世のパピルス Papyrus of Pinedjem U

出土地/テーベ、デイル・エル・バハリ
時代/第21王朝
所蔵/大英博物館

●イウフアンクのパピルス Papyrus of Iufankh

出土地/テーベ
時代/プトレマイオス朝初期
所蔵/トリノ・エジプト博物館

●ネヘメスラタウィのパピルス The Book of the Dead of Nehem-es-Rataui

出土地/テーベ
時代/プトレマイオス朝半ば
所蔵/アウグスト・ケストナー博物館


※その他、断片は多数。プトレマイオス朝以降、一枚ペラの簡略化された死者の書が増えていく。



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