シャルルマーニュ伝説
-The Legends of Charlemagne

サイトTOP2号館TOPコンテンツTOP

つっこみルネッサンス

ブラダマンテの冒険2/vs.魔法使いアトラント



 メリッサはブラダマンテに告げた、「魔法使いの城に侵入するには、ムーア人たちの王アグラマンが、カタイの王女(アンジェリカ)から奪わせた、すべての魔法を無効にする指輪が必要なのです。ロジェロはアグラマンにとっても必要な戦士。彼は手下のブルネロという男にこの指輪を持たせ、送り込んでいるはずです。
 あなたは、ブルネロに接触し、魔法使いの城まで案内させるのです。
 この男は信用なりませんから、城に近づいたら殺して、指輪を奪い取ってしまいなさい。」

サリゲに恐ろしいこと言いますな、メリッサさん^^;
 ブラダマンテは分かったと言い、言われたとおり、魔法使いの城にほど近い、ボルドーの町へとやって来た。
 ブルネロはすぐに見分けがついた。メリッサに聞いていたとおりの、背の小さな奇妙な姿をした男だったからである。

 町の上空スレスレを飛んでいく、翼の生えた魔法の馬はすぐに見ることが出来た。
 おびえている町の人。今まで何人もの騎士たちが挑んだが、誰ひとり戻ってくることは無かったと…。

 ブラダマンテ「それでは私が挑戦しましょう。どなたか、道案内をしてくださる方はいないのか?」
ええっ、とどよめく人々。また一人、犠牲者が…!
 ブルネロ「なら、あっしがご一緒しやしょう。城の位置はよぉく分かってまさあ」

 悪賢いブルネロは、自分は魔法を無効化する指輪を持っているから安全だと思っている。イザとなったらブラダマンテをおとりにして逃げる気だ。
 だが、ブラダマンテのほうも、この男が自分から名乗り出てついてくることは予想済み。

 ブラダマンテ「よろしく頼む。」

と、いうわけで、次の日、夜が明けると二人は早速、城へと向かって歩き始めた。
 場所はピレネー山脈のてっぺん。フランスやスペインまでも見渡せる、山の頂だ。

 ブルネロ「さぁ、付きやしたぜ。あすこに見えるのが魔法使いの城」
 ブラダマンテ「…そうか。」
メリッサは殺せと言ったものの、武器も持ってない人間を殺すのはしのびない。
 心優しきブラダマンテは、小人のブルネロを一発殴って指輪を奪い、縛り上げて木につるすにとどめておいた。(山の上に放置されたら、どっちみち死ぬような気がするが^^;)

 目的の指輪を手に入れて、ブラダマンテは山の頂めがけて雄たけびをあげた。魔法使いは、すぐにやってくる。
 武器は何も持っていない、だがきらめく鎧を身にまとい、手には布をかぶせた怪しげな盾。
 そして乗っているものはといえば、神話に出てくるヒッポグリフ、馬とグリフィンをかけあわせた魔法の生き物だった。

 ブラダマンテ「…来い、わが愛しき人を奪った邪悪なる魔法使いめ…!」<ボス戦BGMイン

 だが彼女は、知っていた。魔法使いの武器は、その布をかけた盾、光を放ち浴びたものの気を失わせるという恐ろしい魔法の盾なのだと。(カメラのストロボみたいなモンでしょうか。)
 魔法使いが盾をふりかざした瞬間、ブラダマンテは気を失ったようにばったりと倒れた。もちろん、持っている魔法の指輪のおかげで、本当は気を失っていない。
 魔法使いのほうも、まさか相手が演技しているなんて思ってもみない。
 安心しきって近づいてきたその時。ブラダマンテが動いた。

 「…!!!」
 「動くな。貴様の負けだ」

喉元に剣をつきつけれた魔法使い。鎖で縛り上げられ、身動きとれなくなったところで、ブラダマンテはこの魔法使いの名を聞いた。
 魔法使いアトラント、それが、ロジェロの育ての親でもある、この魔法使いの名だ。

 「答えろ。貴様はなぜ、こんなことをする」
 「…最初から、ただ一人のためだった。わしが誰よりも愛する一人の騎士のために。彼の運命を占ったとき、不吉な答えを知ったのだ。あの者は、…ロジェロはキリスト教徒になるだろう。だが、そのすぐ後に、もっとも腹黒い奸計にかかって死ぬだろう、と」
 「!」

とらえた魔法使いから恋人の名を聞き、少なからず驚くブラダマンテ。

 「わしは、あの子を愛しておるのだ。騎士の中でもっとも美しく、もっとも完成された肉体を持つ、あの子を!
 ここを出て、運命のとおり死んでほしくない。だから城を築いた! ロジェロがここを出たくなくなるよう、騎士も貴婦人も集め、贅沢の粋を凝らした贅沢な牢獄とするために!」
 「そして貴様は、あの人を一生とじこめて、自分のものとしておくつもりだったのか!!」

 わぁーなんかシーリアスな展開だよぅー、とか思いつつ、
 読み返してみると、なんだかアトラントの台詞が必要以上にやらしいような気がするんだ。^^;
 プラトニック・ラヴですか…?

 「頼む。他の者たちはすべて解放してかまわない。だが、ロジェロだけは、わしのもとに…!」
 「おろかな。この私の目的は何に変えてもただひとつ、まさに、そのロジェロ殿を解放することにある!」

ブラダマンテは勇者らしいセリフを言い放った!

 「自分の運命すら予見できなかったあなたに、他人の運命など見えるはずがない! もし、あの人に残酷な運命が待ち受けているのなら…、私がその運命を変えてみせる!

 うちひしがれた魔法使いをその場に残し、ブラダマンテは城へと向かった。

・勝利・
けいけん 270000 ボーナス 3000
ブラダマンテ は 1500G を てにいれた!
ヒッポグリフ を てにいれた!
魔法の盾 を てにいれた!


 解放された城で、ブラダマンテとロジェロは再会を喜び合った。育ての親がこんなことをしでかして、ロジェロ一体どんな気持ちだったんだろうか(笑)
 二人は、連れ立ってさっき魔法使いを倒した場所に戻ってきた。魔法使いの乗っていた馬は、まだそこにいる。
 解放された騎士たちは、この奇妙な馬(ヒッポグリフ)を捕まえられないものかと追い掛け回していた。

 ロジェロ「あれは、アトラントの乗っていた馬だな。…ようし、ひとつ私が捕まえてみよう」

 と、何気なく手を伸ばし、手綱をつかむロジェロ。馬をおとなしくさせようと、その背中にひらりと乗った、その瞬間…。
 馬はいきなり、翼を大きく広げ空へと飛び立った!

 ロジェロ「わあ!」
 ブラダマンテ「ロジェロ…、ロジェロっ!!!」

 大変だ。馬が暴走してしまった。
 主人ではない者が背に乗ったためか、普通の馬とは違うので、おとなしくさせることも出来はしない。
 あわれ、別れて出会い、また別れ。恋人たちは空のかなたへと引き裂かれ…(ぺぺん)
 呆然と見上げるブラダマンテ。翼ある馬はロジェロを載せたまま、遠く西の彼方へと、小さくなっていったという…。


[女勇者ブラダマンテの旅は続く。がんばれ! ブラダマンテ!]



前へ戻る次へ