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[現代暦と古代エジプト暦を変換してみたい人への計算法]



基本的な事項は、古代エジプト暦の換算法のほうに書いたとおりです。
一年は365.2422日ですが、古代エジプトの暦には閏日がありません。なので毎年0.2422日ずつ足りないという現象が発生します。これがどういうことかというと、閏日を採用している場合は本来は2/29となるところ、採用していないエジプト暦では3/1となってしまうということ。エジプト暦は本来の日付より少しずつ早く進んでしまいます。

そのため、同じ「ペレト季 第3月 2日」でも、紀元前1500年と紀元前2000年では121日も違う というような現象が発生するのです…。

というわけで、古代エジプト暦と現代暦を対比させるには、年代という考慮が必要になってきます。面倒なことに。
そして古代エジプト暦の換算法のほうにも書いたとおり、古代エジプト3000年の歴史の中で、同じ暦がずっと使われていた保障はどこにもなく、むしろ途中で暦を変更してるんじゃないか説のほうが有力です。

それでも、なんとかそれらしい日付を出したい、という人のために、現在知られている暦が過去にもずっと使われていた想定で、なおかつ古代エジプト暦の元旦が7/19だった説が正しいという前提のもとに作成したのが、このページです。「閏日なしの日付」としているものが古代エジプト暦での日付。あくまで「ナンチャッテ」ですので、学術的な考察のソースにはなりませんが、まぁ、暦の概念を理解するためと言うところでひとつ。


【前提条件】
 ・古代エジプトの元旦の日付を7/19と仮定します
 ・一年の日数を365.2422日で計算します
 ・地軸のブレ、地球の公転速度の変化は考慮しません
 ・小数点以下は切り捨てます
 ・一ヶ月の日数は現在使われているグレゴリオ暦のものに準拠します
 ・計算ミスってたらごめん ←おい
 ・ヘリアカル・ライジングの計算には恒星年を使わないといけないです。ヒマな人はこっちも見てね

★基準年 紀元後139年(ズレが365日に達し、グレゴリオ暦と古代エジプト暦が一致)

 本来の元旦 7/19
 古代エジプト暦での元旦 7/19

 紀元0年(本来の暦より319.9462日早い)

 本来の元旦 7/19
 古代エジプト暦での元旦 9/3

 紀元前500年(本来の暦より198.8462日早い)

 本来の元旦 7/19
 古代エジプト暦での元旦 1/2

 紀元前1000年(本来の暦より77.7462日早い)

 本来の元旦 7/19
 古代エジプト暦での元旦 5/28

★基準年 紀元前1321年(グレゴリオ暦と古代エジプト暦が一致)

 本来の元旦 7/19
 古代エジプト暦での元旦 7/19

 紀元前1500年(本来の暦より310.2582日早い)

 本来の元旦 7/19
 古代エジプト暦での元旦 9/12

 紀元前2000年(本来の暦より189.1582日早い)

 本来の元旦 7/19
 古代エジプト暦での元旦 1/17

 紀元前2500年(本来の暦より68.0582日早い)

 本来の元旦 7/19
 古代エジプト暦での元旦 5/12

★基準年 紀元前2781年(グレゴリオ暦と古代エジプト暦が一致)
 ※このへんで「一年=365日」の暦が導入されたのだろう、という説が現在のところ有力

 本来の元旦 7/19
 古代エジプト暦での元旦 7/19

 紀元前3000年(本来の暦より300.5702日早い)

 本来の元旦 7/19
 古代エジプト暦での元旦 9/22

 紀元前3500年(本来の暦より179.4702日早い)

 本来の元旦 7/19
 古代エジプト暦での元旦 12/22

 紀元前4000年(本来の暦より58.3702日早い)

 本来の元旦 7/19
 古代エジプト暦での元旦 5/22

★基準年 紀元前4241年(グレゴリオ暦と古代エジプト暦が一致)

 本来の元旦 7/19
 古代エジプト暦での元旦  7/19



一覧の見方ですが、たとえば上から二つ目の「紀元0年(本来の暦より319.9462日早い)」という部分。
これは、現在使われている、太陽の運行とズレていないグレゴリオ暦での7/19は、古代エジプト暦では9/3だったという意味です。7/19は元旦に当たる「ジェフティ月1日」としていますので、紀元元年の「ジェフティ月1日」はグレゴリオ暦では9/3にあたるということです。

同じように見ていくと、紀元前500年の元旦=「ジェフティ月1日」は1/2、紀元前1000年は5/28。年代によって相当ズレているのがお分かりいただけると思います。



ではここでためしに、紀元前1520年に生きた、「イピプ月第1週3日」生まれの人の誕生日を現代暦に換算してみます。

「イピプ月第1週3日」は、7/19を元旦とした場合、5/17に該当します。(イピプ月のカレンダー)

紀元前1520年より前の基準年は紀元前2781年
2781-1520=1261年が経過しています。
古代エジプトの暦では閏日で調整していないので1年に0.2422日ずつ早まっていきます。
この時点で1261×0.2522=305.4142日早まっています。

ということは5/17から305日引けば答えが出るんですが、逆に5/17に(365日-305日)分の日数を足しても結果は同じです。これで計算すると、紀元前1520年の「イピプ月第1週3日」の日付は7/16となりました。

概算なんで、厳密に計算すると1-2日ズレる可能性あるんですが、こんなカンジで計算してみてくださいレッツトライ。

(なお、地球の歳差運動などを考慮すると、暦の一周するのはだいたい1452年となり、それ+αの要素で年代はさらにズレるので、計算はあくまでナンチャッテな概要となります。ここで出した計算結果を使ってタイムスリップすると、おそらく狙った時代から数十年単位で誤差が出ます。ご注意ください!)


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